第289回 つくづく「地縁」の時代

寄せ書きのシェフコートと花束。みんなの気持ちがこもってます。
寄せ書きのシェフコートと花束。みんなの気持ちがこもってます。

グルメならずともその名を知られているフレンチの名門「ミクニ」。 
各地にそのお弟子さん達による支店がありますが、その「ミクニヨコハマ」でシェフを務められた友人の難波さんが、11月末日をもって退職されると聞き、横浜の仲間でのお疲れさん会が昨日「ど根性ホルモン」で開催されました。

「ど根性ホルモン」の椿シェフも元はフレンチ。難波さんとは横浜のスカイビルで別のレストランで働いていた仲。
そんな椿さんが難波さんの門出を祝って、サプライズで企画したパーティーでした。

フレンチなどほぼ食べることが無い私でも知っている「ミクニ」のシェフというと、普通に考えて凄い人ですが、あるイベントを介して会った彼は、そんなことを微塵も感じさせない柔らかい人柄の好青年で、とても驚いたのを覚えています。
また、今年の誕生日に妻がセッティングしてくれたバースデーディナーで、最高の席と料理、そしてシェフからの最高のワインをプレゼントしてくれました。
そんなことを一見のお客さんでもサラッとする、そんな人です。
難波氏は、椿さんが代表を務める「浜の料理人」の副会長でもあり、横浜の生産者さんとの繋がりを大事に、ミクニでも積極的に横浜野菜を使ったお料理を出していたほか、同じ地元の友人 深井さんが企画している「薬膳ヨガ」という講座にも積極的に協力してくれているのです。

パーティーは普段25名ほどのどこホルに、なんと50名以上が集結。
企画チームのはからいで、それぞれが難波シェフの好きな朝採れたハーブを持って店外で待機。
来場者はみな、シェフコートに彼へのメッセージを寄せ書き。
椿さんが難波さんを誘導し店に入ったのち、50名がさりげない顔で店に入って一人ずつハーブとシェフコートを渡す、というサプライズ企画でした。

そこには、横浜の市職員、地元の生産者、他店のシェフ、また彼のファンなどが集まり繋がる、とても温かい時間が流れていました。
実感しました。最後はやはり人柄と、その実績、そして地縁なのだと。
食品偽装の問題などが巷を騒がせるなかで、いま横浜では椿さんや難波さんが自分だけの利益を追求せず、共生する仲間としての地縁を大事につくりあげてきたことが花を咲かせ、実になるところに来ています。

難波シェフは11月30日まで勤務のうち退社、その後しばらく充電し、新たにお店をオープンする準備に取り掛かるそうです。
これからは「ミクニ」の名ではない「シェ・ナンバ」としての新たな挑戦になるかと思いますが、彼の腕と人柄なら、間違いなくかたちになると信じています。
そして同じ横浜の地縁をもつ仲間として、これからさらに彼を応援していこうと思います。
難波さん、本当にお疲れさまでした。いよいよですね。頑張りましょう!

ミクニヨコハマ http://mikuni-yokohama.com/
ど根性ホルモン http://dokohoru.info/

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